[コラム] いしだのおじさんの田園都市生活
第3回 生命力の米
今年、グリーン※の田んぼの1株がつけた米は約3000粒。
これは、1粒の米からスタートしたもの。
稲の生命力には感動、だ。
グリーンの米作りの特徴は疎植1本植えという栽培。
と、今年あたりから胸をはって言えるようになってきている。
通常の田んぼには1坪当たりに40~80株ほどの稲の株がある。
しかも、田植えの時点での1株は3~8本の苗(種籾1粒が1本の苗)である。
つまり、坪当たり120~600以上の種籾を使っている。
が、グリーンでは、1坪当たり27株程度。
しかも、1株は種籾1粒からできた1本苗。
そして、田んぼ全体の収穫量は通常の栽培とほとんどかわらない。
通常の栽培の100分の1以下の種籾からほぼ同量の米を収穫しているとすると、
グリーンの田んぼでは1粒の米が約100倍の生命力を発揮しているといえる、のではないか。
そして、この「グリーンの米作り」の自慢は、
こうやって米の生命力を最大限に発揮させているのは、
「障害のある仲間たちの働き、と、そのための工夫の結果」であることなのだ。
まずは、1粒ずつ播く種蒔き。
288穴セルトレー(ひとつの穴は直径1cm強)に一粒ずつ籾種をまく作業。
田んぼ2枚分はこれが約130枚。
面倒くさいといえばそれまでだが、自閉症といわれる仲間にはサニアラズ。
彼らには、規則正しくならんだ種まき穴がどこか魅力的に見えるようだ。
並んで会話もなく黙々と作業する。
籾の向きまでそろえて播いた男もいた。
気をつけないと出ている根を丁寧に取り除いて播く男もいる。
そして、田植えは田んぼに筋を引くので、作業は各人のペースとなる。
リズミカルにどんどん進む人も、のんびり屋さんもそれぞれ。
学校田んぼなどでは、よく紐を目印に数十人が横1列に並んで植えている。
紐の両端を持つ教員の合図で横並び・・・
子どものころの(今でも)私はこういう強制的集団行動が大嫌いだった。
私があのような学校水田を体験していたら田んぼが嫌いになっていたかもしれない。
さらに、3列植えて、1列は植えずにスペースを作る方法をとっている。
行ったり来たりの通路&苗(セルトレー)ひきずりエリアとして有効活用。
苗の数も手間も25%省けるのもよい。
が、スペースを空けずに植えるのとほぼ同じ収穫量がある。
空間があればそれだけ稲はノビノビ育ち大きくなるわけだ。
田植えから1月、種蒔きから2月半の7月の暑い盛りには、
稲は1粒からここまで大きくなるのかという堂々とした姿になる。
機械で植えられた稲と見較べると、はっきりと違う。
その間、グリーンの青年たちは愚直に田の草取りをする。
この辺の話は、また、別の機会に譲ろう。
まずは、生命力の話でした。
※グリーンはいしだのおじさんの本業
障害のある仲間たちの働く場
農作業、草刈り(請け負い)、自給的ランチの調理、
おにぎり弁当作りなどがお仕事
田んぼと畑は現在1.5haを耕作している
定年帰農のボランティアさんの集う場ともなりつつある
ホームページ http://home.catv.ne.jp/dd/green/
菜園ブログ http://greenykhm.spaces.live.com/
(石田周一)
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